訪問看護の現場で「すぐ使える」内容が書かれた参考書がほしい!
わかりやすくて読みやすい訪問看護の参考書がほしい!
世の中には看護の参考書が山ほどあり、
どの参考書を選べばいいのか正直迷いますよね。
今の時代、ネットで購入することも多く、
手に取れない分内容がわからなくて不安です…。
参考書って安くはないし、わたしも買う時は悩みます…
今回、わたしはこちらの参考書を購入しました✨
です。
この本は、
2021年9月29日に発売されたばかりの参考書で、
訪問看護師に必要な心構えや知識、技術を行動レベルで教えてくれる
内容になっていました。
・これから訪問看護を始める人
・すでに訪問看護をやっているけど、知識や技術をもっと学びたい人
両方におすすめの内容でした✨
今回は、『訪問看護アイデアノート』を実際に買って読んだ感想も混じえて、
良かった点、ちょっと物足りなかった点など、
詳しく書いていきます!
購入の参考にしてもらえたら嬉しいです♬
ちなみにわたしはこういう人です↓
では行ってみましょー!
まず目次を紹介
まずはじめに、目次を紹介します。
目次を見ると、本に書かれている内容・項目がだいたいわかるので、
あなたが求めている内容がありそうかCHECKしてみてくださいね。
目次
INTRODUCTION【はじめに】
訪問看護の心構え(接遇、対象者のとらえ方、リスクマネジメント)
IDEA NOTE【アイデアノート】
①フィジカルアセスメント
・フィジカルアセスメントの全体像
・問診
・視診
・聴診
・触診、打診
・バイタルサインの測定
・アセスメント
②活動・休息の援助
・活動、休息のアセスメント
・環境整備
・体位変換
・移乗の介助
・移動の介助
③排泄の援助
・排泄方法の選択
・床上排泄
・トイレでの排泄介助
・おむつ交換
・排便のアセスメント
・浣腸
・摘便
・尿道カテーテル
・ストーマケア
④清潔ケア
・清潔ケアの全体像
・清拭
・更衣
・陰部洗浄
・手浴
・足浴
・洗髪
・入浴、シャワー浴
・爪切り
・口腔ケア
⑤栄養管理・食事の援助
・栄養状態のアセスメント
・摂食嚥下機能のアセスメント
・食事の準備
・経鼻経管栄養
・胃瘻
⑥薬剤の管理
・内服薬の管理
・外用薬の管理
・在宅静脈点滴、皮下点滴の管理
・在宅中心静脈栄養(HPN)の管理
・インスリン療法の管理
⑦医療的ケア
・在宅酸素療法(HOT)の管理
・吸引
・在宅人工呼吸療法の管理
・創傷ケア
・褥瘡ケア
⑧終末期のケア
・終末期の日常生活支援
・疼痛コントロール
・症状緩和(疼痛以外)
・意思決定支援
・家族支援
・予後の予測と対応
・エンゼルケア(死後処置)
訪問看護に役立つ資料
・入浴補助用具
・医療的ケアのチェックリスト(輸液ポンプ/在宅酸素療法(HOT)/在宅人工呼吸療法)
・感染対策マニュアル(感染経路別予防策/結核の感染対策)
・認知症高齢者の日常生活自立度
・業務に対する態度評価
・安全運転チェックリスト
・交通事故対応マニュアル
・災害対応マニュアル
出典:訪問看護アイデアノート
目次を見たわたしの感想
・訪問看護に必要な援助が一通り網羅された内容
・他の参考書にはあまりない細かな項目もある
(例えば、「爪切り」「トイレでの排泄介助」「食事の準備」など。すごく細かい!)
訪問看護の現場で必要な看護知識・技術が網羅されており、
かつ、他の参考書と比べより具体的な項目もあると思いました(^^)
『訪問看護アイデアノート』の特徴を紹介
『訪問看護アイデアノート』には
訪問看護の現場で必要な各看護知識・技術などが書かれていますが、
各項目ごとに以下の9つの内容がわかりやすく書かれていて、
その書かれている内容・まとめ方・見やすさが秀逸でした!
では順番にいきますね。
特徴1:まず必ず押さえておきたい基本や注意点が書かれている
まず必ず押さえておきたい基本や注意点が書かれています。
やはり基本は大事ですし、しっかり押さえておきたいポイントがわかりやすく明確になっているのでとてもいいなと感じました。
特徴2:医師に報告・相談が必要なことが書かれている
次に、医師に報告・相談が必要なことが書かれています。
ここに書かれている内容を踏まえて観察し、医師への報告につなげられます。
医師への報告って迷うこともあるので、
こういう指針が載っているとすごく助かると感じました。
特徴3:家族・多職種に伝えることが書かれている
家族・多職種に伝えることも書かれています。
ここに書かれている内容も訪問看護師としてとても重要で、すぐに取り入れたい内容でした。
特徴4:訪問看護師の体験談や、利用者さん・ご家族のエピソードが書かれている
在宅では、その家その家で異なるケアがたくさんあります。
10の訪問があれば、10通りの答えがあります。
現役訪問看護師の生の体験談、利用者さんとの関わりのエピソードはとても貴重なお話です。
それが合間合間にふんだんに掲載されています。
「こういうやり方もあるんだ」「こういう考え方も必要だ」など、とても参考になりました。
特徴5:多くの場面で活用できる『コツ』が書かれている
在宅ならではの『コツ』や『ポイント』が具体的に書かれています。
すぐ実践に取り入れられる内容で、
取り入れることで訪問看護師として一段上の関わりができると感じました。
特徴6:先輩看護師のアドバイスが書かれている
声かけの具体例や、やってみてうまくいったことなどが書かれています。
これもとても具体的で、すぐ実践に取り入れられるアドバイスだと感じました。
特徴7:物の工夫が書かれている
ケアに活用できたり、利用者さん・ご家族に紹介できるアイテムが書かれています。
在宅ならではの物の工夫も書かれており、ぜひ利用者さんに還元したい内容でした。
特徴8:どうするか迷った時に活用できるアイデアが書かれている
個別性の高い場面など、どうすればよいか迷った時に活用できるアイデアが書かれており、これも実践で非常に役立つと感じました。
特徴9:インシデントやトラブルにつながりやすいポイントが書かれている
気をつけて行いたいポイント、間違えると大事に至る可能性があるポイントも解説されています。
必ず気をつけたいポイントであり、押さえておくべき内容だと感じました。
基本的に、上記9つの特徴が各項目ごとに書かれているので、
・要点がわかりやすい、見やすい
・すぐ実践で使える
・情報量も多くて必ず発見がある、新しい学びが得られる
内容になっていました!
各訪問看護知識・技術に対してまず基本的な内容を把握でき、
さらに個別的・応用的な内容も学べる
本書の大きな特徴だなと感じました✨
『訪問看護アイデアノート』を読んでよかった点・物足りなかった点を紹介
次に、『訪問看護アイデアノート』を読んで
よかった点、逆に物足りなかった点をお話します。
よかった点
1.とにかくすぐに実践できる行動レベルに言語化されている
とにかくすぐにそのまま実践できる!という行動レベルに言語化された内容なのがよかったです。
すべては書ききれないですが、
基本的なアセスメントの仕方も行動レベルで書かれていますし、
看護技術に関しては「テープ固定の仕方」、「爪切りに適した体勢の工夫」、「顔にホットタオルを当てる時の当て方」などなど…
本当に具体的ですぐ実践してみたくなる方法がたくさん書かれていました。
さっそく実践した内容もあります!
喜んでもらえましたよ!
2.訪問看護に必要な知識・技術について基本的なことから個別的・応用的なことまで整理されて書いてありわかりやすい
各項目の内容が、基本的な大事なことを押さえつつ、さらに個別的・応用的なことまで書いてくれているところがよかったです。
それだけ内容も充実していますし、
整理されて書かれているので、とても見やすくわかりやすかったです。
全部は紹介できないので、すごくよかった内容を紹介します。
<フィジカルアセスメントの実践例>
『微熱があり少量嘔吐したとヘルパーより連絡があり臨時訪問した実践例』
が書かれていました。
臨時訪問した際に訪問看護師が行ったフィジカルアセスメントが
「考えたこと(アセスメント)」「行ったこと(視診・問診・情報収集など)」にわけて書かれており、「こう考える」から「こう観察した」、「こう考える」から「こう情報集した」が実践レベルで書かれていました。
現場を想像しながら読むことができ、ためになりました。
出典(一部):訪問看護アイデアノート
<シャワーキャリーを用いた排泄>
「排泄方法の選択」の個別的な対応の紹介で、
『トイレ移動が困難な下半身不全麻痺の方の事例』が紹介されていました。
座って排便がしたいという願いを叶えるべく、福祉用具等を工夫活用し願いを叶えたという事例紹介でした。
「そんな方法もあるんだ!」と驚いたと同時に、
「在宅ってすごい。利用者さんの希望を叶えるため、気持ちに寄り添い、一緒に悩み考え、看護をしていく素晴らしさがやっぱりある!」と感じました。
出典(一部):訪問看護アイデアノート
このように、基本的なところもわかりやすく書かれており、
さらに個別的・応用的な内容も紹介されていたりします。
それをわかりやすく整理されて書かれているため
とても読みやすいし、学べることも多かったです!
繰り返し読み込んで、
自分の中に落とし込みたい内容がたくさんあります♬
3.「訪問看護の心構え」がとてもよくまとまっていた
イントロダクション(はじめに)の「訪問看護の心構え」がとてもわかりやすくまとまっており、これから訪問看護をやる方はぜひ読んでもらいたい内容になっていました。
すでに訪問看護をやっている方も、今一度見直して心得たい内容でした。
本質的なことが書かれているのはもちろんなのですが、
雨の日は利用者宅を濡らさないように注意するため
「レインウェアの着脱方法」まで写真付きで載っていました。
すごい!
4.巻末の「訪問看護に役立つ資料」がすぐに使える内容
巻末には、「訪問看護に役立つ資料」として、
・入浴補助用具
・医療的ケアのチェックリスト(輸液ポンプ/在宅酸素療法(HOT)/在宅人工呼吸療法)
・感染対策マニュアル(感染経路別予防策/結核の感染対策)
・認知症高齢者の日常生活自立度
・業務に対する態度評価
・安全運転チェックリスト
・交通事故対応マニュアル
・災害対応マニュアル
出典:訪問看護アイデアノート
が載っていました。
これは、コピー等してすぐに現場で使えるようになっており、
とても重宝すると感じました。
こういうマニュアルは1から作るとなると非常に大変です。。
ベースがあるだけでとっても助かります。
わたしとしては働いているステーションがスタッフに対しての定期的な振り返りがないので、
「業務に対する態度評価」を活用し自分で定期的に振り返りをしようと思いました。
5.イラストがかわいい
文章だけではわかりにくい部分はイラストを混じえて説明してくれていますが、
そのイラストがゆるいタッチでとっても癒やされるかわいいイラストです。
それだけで読みやすさが増しました♡
6.写真もたくさん載せてくれている
ケアの方法など実際の写真も多数掲載してくれており、
見ると一目瞭然でわかりやすい解説が多かったです。
実際の利用者さんの了承を得て掲載してくれています。
生の現場の写真はとっても参考・勉強になります!
物足りなかったポイント
項目によっては少し内容が物足りなく感じた
項目によっては、「もう少し情報がほしい」と感じた項目もありました。
わたしがそう感じたのは『口腔ケア』や『人工呼吸器』の項目でした。
『訪問看護アイデアノート』は
目次を見てもわかるように、訪問看護の現場で必要な看護知識・技術がほぼ網羅されてるので、それだけでボリュームはあります。
そのため、項目によってはその内容に少し物足りなく感じる人もいるかもしれません。
項目によっては他の参考書も組み合わせて学んだほうが
よりいいかもしれないです。
まとめ
今回は、『訪問看護アイデアノート』をご紹介しました♬
もう一度大事なポイントをお伝えします(^^)
<内容>
・訪問看護の心構えが学べる
・訪問看護に必要な知識・技術に対してまず基本的な内容を把握でき、
さらに個別的・応用的な内容も学べる
<押しポイント>
・とにかくすぐに実践できる行動レベルに言語化されている
・まとめ方が秀逸で見やすい、わかりやすい
・イラスト、写真も豊富
<やや物足りなかったポイント>
・項目によっては内容が少なめで他の参考書と合わせて学んだほうがよさそう
<買うべき人>
・これから訪問看護を始める人
・すでに訪問看護をやっているけど、知識や技術をもっと学びたい人
わたしとしては
買って損はない内容でした!
気になったあなたはぜひ購入して、
訪問看護の相棒にしてみてくださいね(^^)
最後まで読んでいただきありがとうございました!