「素敵な訪問看護師になりたいって漠然とは思うんだけど、どういうことを意識したらいいのかなぁ…?」
「訪問看護師に必要な要素をちゃんと教えてほしい!」
これから訪問看護を始めるあなた。
訪問看護を始めたばかりのあなた。
あなたが訪問看護師人生を歩んでいく中で、
「理想の訪問看護師像」
ってありますか?
きっと、
「たよれる訪問看護師!」
「優しい訪問看護師!」
など、
ふわっとした理想である場合が多いのではないでしょうか?
あなたの理想はきっと間違っていません(^^)
しかし今回は、ちょっと具体的なことを追加させてください♬
実はあなたの思い描いている理想の訪問看護師像はもっと言語化できます!
今回の記事を読めば、
・在宅における看護師の『役割』がわかる
・在宅看護をになう看護師に求められる『資質』がわかる
・以上を合わせ、理想の訪問看護師像を言語化し、目標とすべき状態がはっきりする
そういう内容です♬
ちなみにわたしはこういう人です↓
人は、あいまいな目標のままでは動きにくいものです。
この記事を読み終わったあとは目指すべき姿がはっきりして、
ますます訪問看護への意欲が増すはずですよー!
在宅における訪問看護師の『役割』
まずは、
在宅における訪問看護師の『役割』についてです(^^)
それは、
・医療従事者として専門性を持った医療知識の提供・管理
・療養上のお世話に関するアドバイザー兼プレイヤーになる
です!
看護師って
「診療の補助」と「療養上の世話」
を行う者であると
保健師助産師看護師法でも示されていますよね。
『在宅』においてもこの2つの看護師の役割がすごく重要で、
「診療の補助」=医療従事者として専門性を持った医療知識の提供、管理
「療養上の世話」=療養上のお世話に関するアドバイザー兼プレイヤー
になります♬
順番に説明していきますね〜!
医療従事者として専門性を持った医療知識の提供・管理
まずはこれ!
当たり前ですが、病院には医師がいて、
自分以外のたくさんの看護師もいますよね。
訪問看護においても、主治医から「訪問看護指示書」が交付され、
その指示に基づき在宅で看護を提供しますが、
在宅には常に医師がいるわけではありません。
また、病棟と違ってたくさんの看護師もいません。
在宅において一番医療に精通している人は、
訪問看護師である『自分』
です。
なので、在宅における看護師の役割として
医療従事者として
専門性を持った医療知識の提供・管理
は、利用者様・ご家族が安心して在宅療養するためにもとっても重要です(^^)
住み慣れたご自宅で「医療管理」もしつつご自身らしく過ごしていただく。
場所は「病院」から「ご自宅」に変わっても、医療管理が必要な方はたくさんいらっしゃいます。
具体的には、
・胃ろう ・膀胱留置カテーテル
・CVカテーテル ・CVポート
・ドレナージチューブ
・在宅酸素 ・医療用麻薬の管理
・補液の実施(皮下点滴の場合もある)
・インスリン注射 ・気管切開の管理
・人工呼吸器の管理 ・吸引
・人工肛門の管理 ・摘便、浣腸
・医療機器の管理(カフティーポンプ・PCAポンプなど)
医療の専門職としてしっかりサポートしていく。
とっても大切な役割です!
療養上のお世話に関するアドバイザー兼プレイヤー
そして、もうひとつはこれ!
在宅において、療養上のお世話を一番メインに行うのは、ほとんどの場合が
「ご家族」
です。
しかしご家族は介護のプロでもなければ、経験もないことがほとんどです。
そこで訪問看護師の出番です!
・療養上のお世話のプロとして在宅での介護のアドバイザーとなり、ご家族に必要かつ負担にならない方法をお伝えしていく
・慣れない介護で心身ともに疲労しやすいご家族を支えていく
・訪問時にはプレイヤーとして利用者様にとって必要かつ心地よいケアを提供していく
これも、訪問看護師の大切な役割です(^^)
具体的には、
・シャワー浴、入浴介助 ・全身清拭
・陰部洗浄 ・おむつ交換 ・洗髪
・摘便 ・口腔ケア
・食事の援助(形態、摂取時の姿勢、栄養補助食品の活用など)
・爪切り ・ひげ剃り
・飲水の援助(コップの選び方、横のみとかストロー付きとか、とろみ剤使用の検討など)
・体位変換、ポジショニング
・これらのご家族への手技の指導 など
利用者様のニーズを満たせるよう、
ご家族と協力しながら、またご家族を支えながら、介入していく。
これもとっても大切な役割です!
在宅看護を担う看護師に求められる『資質』
次は、
在宅看護をになう看護師に求められる『資質』です。
それは、
・社会人としてのマナー
・周囲と協調、協働する姿勢
です(^^)!
社会人としてのマナー
在宅において病院と一番違うのは、
療養場所が
普段過ごしているご自宅であること
です。
病院ではどちらかと言うと患者様が「お客様」ですが、
在宅では「看護師がお客」です。
他者のお宅にお邪魔させていただく者として、
・あいさつや返事がきちんとできる
・時間に遅れない
・靴をそろえる
・テリトリーを必要以上に詮索しない、汚さない
・えらそうにしない(あくまでゲスト 看護師はえらい立場ではない)
・温和なコミュニケーション
など意識することが大切です(^^)
これらは看護以前の話かもしれません。
人として大事なことですね。
在宅看護においても、とっても大切なことです。
周囲と協調、協働する姿勢
訪問看護では利用者様・ご家族と密に関わります。
また、多職種との連携も欠かせません。
在宅においては、看護師ひとりの支援で完結することは少なく、
利用者様はもちろん、ご家族・多職種(医師・ケアマネージャー・介護福祉士・福祉用具・病棟連携など)との関わりが必要不可欠です。
そこで大切なのが、「協調・協働する姿勢」。
ひとりよがりで相手の意見を受け入れない姿勢はNG。
協調→性格・考え方などが違う者同士が、互いにゆずりあって調和していく
協働→複数の者が何らかの目標を共有し、ともに力を合わせて活動する
相手を尊重し、受け入れ、感謝の気持ちを持ち、それを表現し、良好なコミュニケーションを取ることがとっても大切です(^^)
『理想の訪問看護師』とは
訪問看護師に必要な『役割』と『資質』。
以上のことをまとめると、
『理想の訪問看護師』とは、
・医療、看護の知識・技術の面で頼りになる
・訪問者としての意識、マナーを持ち合わせている
・関わる者すべてと協調、協働できる
です!!
かっこいい!
まさに憧れるスーパー訪問看護師です!
すべての根本となる基本姿勢
では『理想の訪問看護師』を目指すにはどうしたらいいのでしょう?
それは以下のことを意識し実施していける人だと思います。
・日々自己研鑽(人としても専門職としても)
・人と真剣に関わる
・人に誠実でいる(誠実とは、まごころがあっていつわりがなくまじめなこと)
・協調性を持つ
・時々自身についてや行っている看護について振り返ることができる
これができればあなたはもう最強です!!✨
こんな時は危い!意識して気をつけよう
しかし、訪問看護師もひとりの人間です。
以下の時は対応が粗雑になってしまう危険があります。
ぜひ意識して気をつけたい点です。
・急いでいる時
・疲れている時
・どうしても価値観が違うと感じた時
これらが組み合わさったときはさらに注意…!⚠
「あ、今危ない…!」
と思った時はいったん深呼吸。
信頼を失うのはほんと一瞬です…。
自分が相手の立場だったら?と考えるくせをつけてみよう
あなたがもし訪問看護を「受ける立場」になったとしたらどうでしょう?
どんな訪問看護師さんに来てもらいたいですか?
きっとこれまで述べてきたような訪問看護師さんじゃないでしょうか(^^)
また、多職種と連携する時。
あなたならどんな人と連携したいですか?
どんな人だったら気持ちよく連携できそうでしょうか?
もしあなたが『理想の訪問看護師』をやることに疲れてしまったときはぜひ
「自分が相手の立場だったら…?」と考えてみてください。
どんなにできた人だって、その日のコンディションなどによっては『理想』ではいられない日もあります。
そんな日があることも認めつつ、
「でも自分が相手の立場だったら…?」を考えるくせをつけるといいのかなと思って過ごしています。
完璧である必要はない
でも、
「自分はそんなスーパー訪問看護師にはなれないよ…」
そう思ってしまいませんか?
気持ち、わかります…!
今まで述べてきた『理想の訪問看護師』は
ほんとにスーパーマンのような訪問看護師です。
しかし…、
完璧である必要はありません!(^^)
最初からこんなに完璧な訪問看護師になれるはずがないんです。
『理想の訪問看護師』は、
看護師のスキル的にも、人間性的にも、
ものすごい高いレベルのことを必要としていますよね。
そんなこと最初からしようなんて誰もが無理なんです。
大切なのは、
学び続けようという姿勢・気持ち
「学び続けようという姿勢・気持ち」です!
それがあれば、必ず成長していけます!!✨
また、
足りないところは補いあえばいい
そう、まわりと協力して補いあえばいいんです。
ひとりの力よりだんぜん多数の力!
「足りないところは補いあえる」
そんなスタッフが集まる素敵なステーションで働けたらもう最強です!
あなたは必ず誰かの力になれる
訪問看護は「困っている人の直接的な力になれる」とっても素敵な仕事だと思っています。
そして訪問看護師もいろんな経験や価値観を持った人がたくさんおり、
誰がすごい、誰がえらい、誰が正しい、
とかいう世界ではなく、
「ひとりひとりが力を発揮し、
それが持ち寄られたときに大きな力となる」
世界だと思っています✨
あなたの力も絶対に誰かの力になります!
ぜひ訪問看護、やってみませんか…?
素敵な世界でお待ちしてますよー!!
最後まで読んでいただきありがとうございました!